KOREA×JAPAN Calligraphy Exhibition

韓国ソウルにて、韓国若手書家 李尚R氏/Lee, Sang-Hyun×矢部澄翔/Yabe Choshoによる日韓カリグラフィーエキシビジョンを開催いたしました。

個展の企画は1年前から始まりました。何度も韓国ソウルへ足を運び、ギャラリー選びや打合せを重ねてきました。ソウルの中でも伝統ある仁寺洞のギャラリーはとても敷居が高く、誰でも借りれるわけではないようです。書類選考があり、企画書の提出やプレゼンが必要でした。仁寺洞は韓国を代表する書家の先生方が一同に集まってアトリエを構え、まさに書の登竜門とも言える場所。個展前には書の大家の先生方のアトリエに伺い、ご挨拶をさせていただいたりと緊張の連続でした。本当に実現することができるなんて夢のよう!嬉しい!!

場所は佑林ギャラリーの全フロアを貸切り、各フロアーをテーマに分けて李尚R氏と私の作品を調和するよう展示しました。しかし、海外での個展は一筋縄ではいかず。なんと余裕を持って発送したはずの作品が通関でストップしてしまい、搬入日に届かず!?李尚R氏の尽力なくしては個展をすることができませんでした、、、(涙)
そして、韓国の書道学科の学生さんやデザイナーさんたちが搬入の準備のお手伝いに駆けつけてくださり、韓国人の優しい心遣いには様々な場面で助けていただきました。徹夜の準備が続き疲労がピークに達し、体力の限界を越えていた私の大きな心の支えとなり、おかげ様で作品も全てそろい、無事に個展を行うことができました!!

受付の芳名帳。韓国書道界の先生方がたくさん激励に駆けつけてくださいました。そんな先生方のために用意した巻子。ハングルや漢字で個性豊かに署名していただきました。このまま作品になりそうです!



1階は、アート書を集めました。
タイポグラフィーとカリグラフィーを融合させたもの、デザインマグカップ100個のディスプレイ、淡墨での書表現など。書道を学んでいない一般の方々に楽しんでいただけるような書をメインに展示。


廊下、階段壁面も有効活用。桐の格子紙を利用した挨拶シリーズ。
上)ようこそ、ありがとう等、今の気持ちを伝えたいと思い、ディスプレイ。
下)風合いのある越前和紙に和歌を金で直書きです。



2階には大作を。
私たちは日頃仕事として商業用の書やデザイン的要素の強いアート書も多々手がけていますが、基本にあるのは伝統の書です。ある書道学科のある大学の学院長がお越しくださり、驚いたことに私の作品を見て、過去に何の古典を臨書してきたかお見通しだったのです。古典の勉強がいかに重要か教えていただきました。
韓国にハングルがあるように、日本にはひらがながあります。漢字かな交じりの書を、日本が誇る高い表具技術やデザインにこだわり、韓国の人たちに見ていただきたいと思い、モダンデザインの掛け軸を展示しました。
メインは童謡、月の沙漠。幅6の大作です。



地下は、映像や立体作品に挑戦しました。
書は二次元の平面で表現しますが、立体的に展示ができないものか、、、
ドライアイスや行灯とともに幻想的な空間となり、いつまでも浸っていたい空間に。
約1週間という限られた時間の中で、たくさんの出会いと感動をいただきました。
実は個展直前に交通事故に遭ってしまい、徹夜での制作の日々、言葉が通じないストレス、体力も極限まで達していた中で韓国に渡りましたが、韓国のあたたかい人達の応援、サポートを受け、歓迎していただき、そんな苦労は一瞬で吹き飛んでしまいました。一生の記念になる個展となりました。
協賛、ご協力いただいた企業の皆様、ご指導くださった日本、韓国の書家の先生方、家族、仲間には感謝の気持ちでいっぱいです。
またいつか機会があれば、日本で再び彼と個展をしたいと思います。
書を生業とし、同じ志をもつ者同士、よき理解者でありライバルであり。。。
国境、性別、時を経て一緒の盟友になりました。
心から、、、、カムサハムニダ☆
2009.12月吉日。
Japan×Korea Calligraphy Exhibition 「疎通」
09年秋、韓国書家李尚R氏とソウルにて個展をしました。国境を越えて、言葉が通じない2人でしたが、“書”という芸術は国境を越えるのだと思いました。個展のドキュメンタリー映像です、よろしければご覧ください。
投稿者 女流書道家 矢部 澄翔
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