スペイン公演 〜オープニングフィエスタ in Plaza Mayor〜
スペインにて開催されたJAPAN WEEK2006にてパフォーマンス書道公演をして参りました。
会場は、マヨール広場。
サラマンカ市中心部、市庁舎前に位置し、
スペインで一番美しいと称されるPlaza Mayor 。
2005年に建造250周年を迎えた由緒あるバロック様式の柱廊広場です。
国際交流20周年イベントとなるJAPAN WEEKの幕開けイベントとして、日本・スペイン双方からの参加による「MATURI」がテーマのオープンニングフィエスタ。
トップバッターとして書道パフォーマンスを披露させていただきました。
2006年11月21日 PM17:00。
スペインサラマンカ市、マヨール広場。
今回、コラボをしたのは音楽家として即興演奏、作詞作曲、振り付けなどを手がけ、国内外の様々な場で活躍中のチャッキリのりおさん。
インド古典音楽家キショール・ゴーシュ氏(ビートルズの師として知られる世界的な音楽の巨匠、ラヴィ・シャンカール氏の後継者)に師事し、来日コンサートで多数共演するとともに日本で始めて三味線音楽にインド音階(ラーガ)を取り入れることにも取り組み、独自の音楽を追求している方だ。
重低音のイントロが会場に響く。
そして、ハープやシンセサイザーのイントロの音とともにゆっくりと歩き出す。
11月末の夕方、寒さが厳しい中で迎えた本番に裸足で挑む。
出番を待つ時、衣装が薄着だったため寒さで震えが止まらなかった。
でも、オープニングの曲とともにスイッチが入った。
ポテンシャルが高まるのがわかる。
日本と、スペインの風が交わり、
熱い祭りが、
いま、始まる・・・!!
チャッキリさんのかけ声につられ、普段パフォーマンスで叫ぶことはない私だが、
この時ばかりははじめの打ち込みとともに声をあげていた。
打合せはしたが、リハーサル・練習なしのぶっつけ本番。
私の動きにあわせて、即興で音を奏でてくれた。
日本の日の丸、スペインの国旗ともに、「赤」が使われている。
書といえば、白と黒の世界。
そこに落款印の赤が入るわけだが、
今回はサイズが大きいため落款印ではなくサインにした。
そして、赤色に想いを込めて、打ち込んだ。
そこにぶつけた言葉は、
情熱、passion !!
縦3メートル×横10メートルに及ぶサイズの紙に2文字。
その場で見学していたお客さんの数は、数百人。
警備の関係でお客さんとの距離が離れていたのが残念だったが、どこまで伝わっただろうか。
ただ、翌日サラマンカのテレビニュースや新聞などのメディアにも取り上げられたりと、関心は高かったようだ。
オープニングフィエスタでは、書道パフォーマンスのほかにも、秋田市の竿灯会や、盆踊り、現地の民族舞踊などが発表された。
特に、秋田竿灯祭りはすごかった。
わっしょいわっしょい、とスペイン人を巻き込んで大盛り上がり。
まさかこんなところで竿灯祭りを見ることになるとは思いもよらなかったが(笑)、市庁舎の明かりに照らされながら、堤燈の灯火が夜空を舞う様子はとても美しかった。
その後、会場を移動してオープニングレセプションに参加。
証書授与、現地の方との交流があった。
また、テレビ局よりインタビューも受けたり。
サラマンカ市での国際交流の幕開けの初日の出来事でした。
翌日、夜のマヨール広場。
中央にあったやぐらが壊され、「MATURI 」 のあとの静けさが戻っていた。
なんとも美しい・・・。
サラマンカ市は、街全体が「世界遺産」に指定されている。
歩いて街を一周できるほどの広さ。
街の心臓部、出逢いの場所、都会全体にある混沌に秩序を与えてくれる場所、Plaza Mayor.
この広場に無数の道がたどり着き、またこの広場が都のラビリンスに迷い込む全ルートの起点です。マヨール広場に降り注ぐ太陽が全ての悪を癒してくれるのも納得だ。
2006年11月22日 「EL MOUND」
2006年11月22日 「EL ADELANTO」
2006年11月22日 「LA GACETA」
マヨール広場でのオープニングフィエスタの様子は、翌日の新聞各社に掲載されました。
投稿者 女流書道家 矢部 澄翔