お手本なしで自由課題〜条幅その1〜

今日のお稽古は、自由課題(条幅:じょうふく:大きい紙)でした。

『墨場必携』(※「墨場必携」という小学生向きの語句・用語集の本のことです)
を子供達に渡し、その中の春の語句の中から、自分達の好きな言葉を選んで書いていただきました。

すると・・・子供たちは、本の取り合いです(笑)

半紙ではなく、半切(はんせつ:横35cm×縦135cm)というサイズの大きい紙でしたので、1〜2枚書ければ充分。・・・と当初は思っていたのです。しかもお手本なしですから、形になるかどうかが正直とても心配でした。
ところが・・・

「先生、もう一枚書きたい!」
「違う言葉が書きた〜い!!」

と、終わりの時間になっても片付けないのです。

眞墨書道教室自由課題

この「墨場必携」という本には漢字全てに『小学何年生で習う漢字か』がわかるように数字のルビがふってあります。
しかし、生徒さんの張り切りぶりはいつも以上で、2年生の子供達は、

「六年生の漢字書きたい!」

と言いながら、
まだ習ってない漢字なのに本を見ながら見よう見まねで一生懸命書き始めたのです・・・。

一方で5年生の女の子は、自分の名前を「ハングル文字」で書く始末です(笑)
(知ってること、書けること自体がすごいですよね。)
しかしとても、のびのびと書けていました!!


私は、自由課題についてはあまり細かく字を添削したり批評をしたりしません。
作品全体を見た感想を、伝えるようにしています。
なぜなら、「お手本なしで、子供たちなりに考え努力して書いたものだから」です。

今の段階では、
「好きな言葉をいくつかの中から選び、自由に書く」
という段階ですが、もう少ししたら
「自分で考えた好きな言葉を、自由に書く」
という事にも挑戦していきたいと思います。

ここから「自由に書く」ということの「楽しさ」、そして「難しさ」を感じてもらえれば今は充分だと考えています。

私が小学2年生の時は、『こんなに大きいの書けない・・・』と思っていましたし、
小学校を卒業するまでにこのサイズはほとんど経験たことがありませんから、
半紙はある程度上達したのに、書初め展はめっきり苦手でした。

今思い返すとその理由は、“環境” もひとつ、あったと思うのです。
「当たり前」にこういうものを書ける“環境”。
これがあるのとないのでは、大違いです。

眞墨書道教室自由創作稽古
眞墨書道教室の生徒さん達は、ある意味スパルタ(笑:高度な課題という意味です)で教えていますから『怖いもの知らず』で、すごいスピードで上達しているのがわかります。

私が、「できるできる!大丈夫!」と励ましながら指導することによって、
子供達は何も知らずに「そういうものなんだ」と思いながら練習しているからだと思います。

「半切(はんせつ)」1枚のサイズは半紙約10枚分の大きさです。
ですから、半切を10枚練習するということは、半紙100枚練習するのに匹敵すると思っています。

子供たちの上達が早いのは、眞墨書道教室では「条幅」に力を入れていることも要因のひとつです。
パワーは必要ですけど・・・楽しいです!

投稿者  女流書道家 矢部 澄翔