こんにちは。
眞墨書道教室の澄翔先生です😊

学校が始まり、少しずつ日常を取り戻してきました。
取り戻す・・・というか、確実にビフォアコロナとは違う日常になってますが・・・。

今日は、知能と心について考えてみたいと思います。
15年間子供達を指導する中で5歳くらいの小さな子が大人になる過程を見てきました。そしてある時、疑問に思ってたんです。

「なんで同じ指導をしているのに、できることできない子がいるんだろう?」

その後息子が生まれてから強く教育に関心を持つようにありました。
3年間で育児書を100冊以上読みあさったり、一流の子を育てたお母さまのお話を聞いたり、幼児教育に関するお仕事をされ活躍されている第一人者と呼ばれる先生方のお話をうかがう機会を積極的に作ってきました。

そして、その秘密がどこにあるかわかりました。
それは、、、
「ママ」とお子様の「幼児期」のかかわりにありました。

誰もが生まれたばかりは健康にスクスク育ってくれさえすればいい、と思っていたはずなのに、学校へ行き、成績がつくようになると、なんで出来ないの!と欲が出てくるのが親心。

しかし、小学校に入る頃には地味に差がつきはじめています。
その前にできることはなんでしょうか。

知能を伸ばすためには、心の成長が欠かせません。
お習字は「集中力」が身に付くとよく言われますが、私はそのほかに「持続力」が身に付くのが大きいメリットだと思っています。
たとえば、「目の前にある課題を達成する」お習字で言えば、今月の課題を上手に書くためには、集中力や持続力が欠かせません。これらを抑制する心や、なかなかうまく書けなくてイライラするなど、困難に立ち向かう意欲など、常に心を保つ力=平常心 が求められます。

でも、初めから集中して座ってられるこどもばかりではありません。でも、小さいうちは歩き回ってしまう子でも卒業時はしっかりと集中して練習できるようになるものです。
集中して練習する時間を1分、3分、5分10分と、少しずつ長くしていくのです。出来なくてもあきらめずもう一回やってみる、そうやって集中力や持続力が身についていきます。

そして書道はお手本を見て書きます。
お手本通りに書けるようになれば、美文字キッズ!になれますが、なかなかそう簡単ではありませんよね。
この「見て書く」という訓練が実はとても大切です。

はじめは真横にピタリとお手本を置いて、1文字を書くのに3回、5回10回と何度もお手本を見比べながら書き進めていきます。そしてだんだんお手本を離していっても描けるようになるのです。

この力は、小学校で威力を発揮します。

そう、小学校の授業では「板書=黒板に書かれた文字をノートに書き写す」があります。
見て書くということに慣れていないと、また書くスピードが遅いと板書スピードについていけず、一行とばしてしまったり、文字を間違えたり、板書に時間がかかる→ついていけなくなる→授業がわからなくなる→成績が落ちる→自信をなくす・・・という負のスパイラルになりかねません。

また、字の上手な子は一本一本の線を計画的に枠の中に入れていくのが得意です。
そして、途中で線を引くのを失敗してしまっても、なんとかつぎの一本の線で挽回するなど、常に先のことを考えながら、出来上がりの文字をイメージしながら書き進めています。つまり、見通しを立てて練習しているのです。

お習字は、お手本を見て文字を美しく書けるようになるためだけの訓練ではなく、板書がいい例ですが、「目の前にあるものをきっちり再現する力」も養われますし、見通しを立てる力も身につくのです。

これらの力は、修業前に身についているとスタートダッシュが出来ますが、まだまだ学校も始まったばかり。
いくらでも挽回ができます。

なんでも吸収し著しい成長を遂げる幼児期に、知能と心の基盤を整えてあげられると、成長とともに大きな差となるでしょう。

幼児期は、知能だけでなく心の成長にも着目し、両方の向上を目指したいものです。