長岡市寺泊・中之島地区アウトリーチ事業「巨大書道ワークショップ」

2009年6月2日、新潟県長岡市の寺泊小学校と信条小学校へ、3日には中ノ島中央小学校と上通小学校の計4校をまわり、長岡市の文化施設「中之島文化センター」 主催のアウトリーチ事業(出張特別授業)「巨大書道ワークショップ」を子供達に向けて開催しました。
長岡のこどもたち
今回、書道は長岡市で活動されている書家の柳澤魁秀氏と一緒に講義を、加えて音楽は同じく長岡のJAZZピアニスト細木久美氏と、埼玉県出身のヴァイオリニスト織田氏。愛の国(長岡)&彩の国(埼玉)の“愛彩コラボレーション”が実現しました。柳澤先生は、スマスマでSMAPメンバーの落款印を制作されたほか、FIFAワールドカップのロゴデザイン、そして眞墨書道教室の看板をも手がけてくださった大好きな先輩です^^
長岡の小学生たちに、書を通じて感性を養いつつ、生まれ育った地元のいいところを再発見してもらおうと中ノ島文化センターと一緒に企画した巨大書のワークショップ。それぞれグループに分かれて考えた漢字一文字を共同作業で制作し、最後にその文字について発表してもらいました。はじめは遠慮がちに、次第に無邪気な笑顔で取り組んでいました。


巨大書道ワークショップ
巨大書道ワークショップ
巨大書道ワークショップ
▲1校目:寺泊小学校
良寛さま縁の地でもある寺泊。ちょうど一年前に寺泊に訪れたことがあったのですが、このような形でまさか再訪問することになるとは・・・!最初に行った6×10mもの巨大書のパフォーマンスは、共演ならぬ“競演”でした。書いた文字は、「天上大風」。良寛さまが子供達にせがまれて凧に書いたといわれる書です。みんな、元気よく大空へ羽ばたけ!!そんなメッセージを心から込めて(^^*)最後に学年代表者からお礼の言葉と花束までいただいてしまいました。1校目にして涙腺やばかったです、ウルウル。。。(;_;)

巨大書道ワークショップ
巨大書道ワークショップ
巨大書道ワークショップ
巨大書道ワークショップ
巨大書道ワークショップ
▲2校目:信条小学校。柳澤氏の筆に注目ッ。墨を含むと50キロ近い重さに・・・!?2校目に選んだ言葉は、“天地人”、つまり「天の人、地の利、人の和」です。子供達は、はじめ座っていましたがライブがはじまると一斉に立ち上がって覗き込んでみていました。実習では各グループごとに思い思いの字を。あるグループ、信じるの「信」を書いていました。信条小学校の信、日本一長い信濃川の信。そして、手に墨をつけ手形をペタペタ、エスカレートして足型も・・・1年生から全校生徒が参加しました。

巨大書道ワークショップ
巨大書道ワークショップ
巨大書道ワークショップ
▲翌日、3校目:中ノ島中央小学校。テレビや新聞の取材も入りました。朝一番に元気よく「おはようございま〜〜すッ!!」のご挨拶♪豊かな自然に囲まれてスクスクと成長している様子が伺えました。「感性だけはどこの学校にも負けない!」とおっしゃった校長先生の優しい笑顔がとても印象的でした。こどもたちは自分達が選んだ漢字一文字を、一生懸命発表してくれました。マイクを持って全学年の前で話をすることはとても勇気がいること。でも、ただ何となく選んだのではなく、自分たちなりに漢字について調べ、解釈し、伝えてくれました。

巨大書道ワークショップ
巨大書道ワークショップ
巨大書道ワークショップ
巨大書道ワークショップ
▲4校目:上通小学校。いよいよラストです!!同じ内容をやっていても、そこにいるメンバー、場所、空気、気分etc・・・様々な要因が絡み合って全く違うものができあがる。このメンバーで、この場所で、この時間にできるこの瞬間は、たった一度だけなんです。それがイベントの醍醐味。演者だけでなく、スタッフの皆さんとも一致団結して準備してきたワークショップだからこそ味わえた感動でした。「字は生き物」。全力で取り組んだ経験が、きっと、こどもたちの一生の財産になることでしょう^^


巨大書道ワークショップこのワークショップを開催するにあたり、中之島文化センター・和田館長と加藤さん、寺泊文化センター・鈴木さん、また校長先生や学校の先生方などたくさんの方々のご協力なしでは成功させることができませんでした。そして、素敵な演奏をしてくれた、新潟のピアニスト細木さん、埼玉のヴァイオリニストShally、競演してくださった柳澤先生に心から御礼もうしあげます。

出逢いに感謝☆


ほっと長岡
▲2009.06 長岡ケーブルテレビ 「ほっと長岡」 思いを込めて巨大書に挑戦

音楽にあわせ巨大書に挑戦<br />
▲2009.6.4 「新潟日報社」

感想010
長岡市内の小学校からワークショップの感想をたくさんいただきました!

投稿者  女流書道家 矢部 澄翔